切削液の廃棄の仕方
日常的に多くの切削液を使用する工場では、毎日大量の切削液を廃棄する必要があります。
これら切削液は一般的には人体に影響があるものは少ないものの、れっきとした産業廃棄物であり、適切に処理を行うか、産業廃棄物の処理業者に依頼する必要があります。
もし適切な処理を行わないまま下水に流すようなことをすると、廃棄物処理法違反にも問われかねません。
産業廃棄物処理業者に依頼する場合は費用が発生しますが、適切に、その切削液の種類に応じた形で廃棄を行ってくれます。
自分の工場で処理を行えないこともありませんが、廃棄処理を行う手間や費用をよく考慮し、適切な形で処理方法を選択するようにしましょう。
水溶性切削液と不水溶性切削液
さて、一口に切削液の処理方法と言っても、水溶性切削液と不水溶性切削液でそれぞれ処理方法が異なります。
基本的には水溶性切削液の方が、処理に手間がかかるといえるでしょう。
水溶性切削液の場合はイオン交換や活性汚泥法を使用し、無害化する工程が必要になる為で、そうした処理装置を自社の工場で持つというのは、よっぽど大量に消費する環境でもない限り不効率です。
専門業者に依頼する方が確実であり、結果として安価に収まることもあるでしょう。
逆に、不水溶性切削液については、簡便な処理方法で廃棄することができる場合が多いようです。
また、廃油燃料化の装置を使用することにより、廃棄するはずであった不水溶性切削液を燃料として使用可能な場合もあります。
もちろん切削液によっては自分で処理を行えないようなものもありますし、水溶性、不水溶性問わず塩素系のものは処理や廃棄に手間がかかるため、専門業者への依頼がベターです。
切削液導入の際は、購入費用や機能にばかり目がいくかもしれませんが、廃棄に至るまでの手間や費用までしっかりと計算に入れることが重要です。
そのうえでコストパフォーマンスに優れた切削液の選択が重要です。