切削液の種類について

旋盤などを用いて金属加工を行う際には、多くの場合切削液が用いられます。
しかし、一口に切削液と言っても、その種類は一つではなく、さまざまな用途や材質によって選択の幅があるのです。
適切でない切削液を使用すると、その効果を発揮してくれない場合もあるので、自分が行おうとする作業の内容をしっかりと理解し、適切な切削液を使用することが重要でしょう。
まず、切削液の種類としては「不水溶性切削液」と、「水溶性切削液」の二種類に分かれます。
前者が、使用にあたって特に希釈などを必要としないもので、後者は水で希釈して使用するものです。
もちろん切削液の種類はこの二つだけではなく、それぞれのカテゴリの中で、銅板腐食性の強弱や、色味、表面張力などによっていくつもの商品が開発されています。

切削液の選び方とは

では、切削液を使用する際、どのような観点から種類を選べばよいのでしょうか。
基本的には、不水溶性切削液の使用がおすすめされるところです。
不水溶性切削液は水で希釈しないため、少量でそこそこの値段がする、また水が入っていないので冷却作用が見込めない、という点はありますが、実際に作業をするにあたっての取り回しやすさや、製品への影響の少なさという面でいえば、水溶性切削液よりも優れています。
水で希釈して使用できる水溶性切削液はコスト面でいえば優れているように見えるかもしれませんが、水が含まれているという性質上、機械へのサビによるダメージを看過することはできず、長期間使用するにあたっては結果としてコスト増につながってしまうこともあります。
ですから、基本的には不水溶性切削液を使用するのがベストでしょう。
ただし、予算が限られていてあまり切削液にコストをかけていられない場合や、あるいは過度に熱を持つことが予想され、冷却作用を十分に発揮したい場合には水溶性切削液を使用する、という使い分けが良いでしょう。
種類ごとの特徴と使い方を把握することが大切です。